「第41回県・横浜・川崎・相模原四首長懇談会」を開催しました
1 日 時 平成27年10月26日(月) 15:20∼16:45
2 場 所 神奈川県庁本庁舎 3階大会議場
(横浜市中区日本大通1)
3 出 席 者 神奈川県知事 黒岩 祐治(座長) 横 浜 市 長 林 文子
川 崎 市 長 福田 紀彦 相 模 原 市 長 加山 俊夫
4 結果概要 地方創生の取組のひとつである政府関係機関の地方移転に関して、県 内に所在する機関については、設置の経緯や現地域にあることの経済波 及効果等を十分勘案するよう、横須賀市を加えた5者の連名で国に要望 することが合意されました。
また、女性の活躍を推進する取組や東京オリンピック・パラリンピッ ク競技大会に係る文化プログラムの推進に向けた取組について、四県市 が協力していくこと等が合意されました。
平成27年10月26日 相模原市発表資料
問合せ先 広域行政課
電話 042−769−8248
平成 27 年 10 月 26 日
第 41 回県・横浜・川崎・相模原四首長懇談会結果概要
1 報告事項
(1)地震発災時等に備えた協力体制の強化・推進について
県・横浜・川崎・相模原防災・危機管理対策推進協議会から、取組成果と して、災害発生時の踏切における緊急自動車等の通行の確保について、今後 も国の対応状況を踏まえ、引き続き検討していくこととした。
また、今後の課題として、土砂災害警戒区域等における警戒避難体制の整 備等について、報告を受けた。
(2)前回の懇談会における意見交換内容についての取組状況 ア 水素ステーションの整備促進について
「かながわ次世代自動車普及推進協議会」において、平成 27 年3月に
「神奈川の水素社会実現ロードマップ」を策定し、その中で、水素ステ ーションの整備目標や、今後の取組の方向性をとりまとめたことについ て、報告を受けた。
また、四県市が参加する九都県市首脳会議「水素エネルギー普及検討W G会議」において、水素ステーションの整備に必要な規制の見直しや財政 支援などに関する要望の検討を行い、平成 27 年6月 17 日に国への要望を 行ったことについて、報告を受けた。
イ 男女の活躍を推進する子育て支援について
待機児童対策として保育士の確保を行うため、四県市首長メッセージ により潜在保育士の保育現場への復帰、就職を促したことについて、報 告を受けた。
また、放課後児童健全育成事業の職員の資質向上と安定雇用のため、 平成 27 年度から開始する「放課後児童支援員認定資格研修」の円滑な実 施に向けて、四県市で意見交換したことについて、報告を受けた。
さらに、企業におけるワーク・ライフ・バランスの推進のため、四県 市共催の研修の実施や、各県市が開催する研修に四県市所在の企業等が 参加できるよう取り組んだことについて、報告を受けた。
2 協議事項
(1)政府関係機関の地方移転に関する要望について
政府は、東京圏以外の 43 道府県から地方創生に資すると考えられる政府 関係機関の地方移転に係る提案募集を行い、その結果、神奈川県において は、横浜市、川崎市、相模原市及び横須賀市に立地する8つの政府関係機 関及び川崎市に移転予定の国立医薬品食品衛生研究所について、25 の府県 から移転の提案があった。
地方移転が現実のものとなれば、県内の経済のエンジンは、大きな歯車を失 うこととなる。
政府関係機関の移転の検討にあたっては、意欲ある自治体の意欲を削ぐこと なく、また都市と地方が持つ強みをそれぞれ最大限発揮することが我が国全体 の活性化につながるとの視点に立ち、これまでの誘致の経緯、県及び市の政策 との連携による効果、現地域にあることの経済波及効果等を十分勘案していた だくよう、強く要望する。(資料)
また、要望にあたっては、横須賀市長を加えた5者の連名で行うことと した。
3 共通テーマに係る意見交換
(1)女性活躍の取組の推進について
各自治体におけ る企業 に対する女性活 躍の取 組推進に向けた 現状と 取組 の推進を阻む支障事例の他、若年層におけるライフキャリア教育の現状と課 題等について意見交換を行った。
女性の活躍について、使いやすい交付金の創設を国へ要望することとした。 また、県内企業や業界団体、商工会議所等への四県市首長による行動宣言、 ライフイベントを視野にいれた生涯のキャリアを考える機会の充実、並びに、 子育て支援を含めた、女性が働きやすい環境づくりについて、四県市で連携 して研究していくこととした。
(2)文化芸術施策の連携・強化について
東京 2020 オリンピック・パラリンピック競技大会の開催に向けて、各 自治体で行っている現在の文化事業の取組の現状や課題等の共有や、今後 の文化芸術施策の連携・強化の方策として、県及び市町村で構成する推進 会議の立ち上げやイベント情報の一元的提供、九都県市等のより広い枠組 みでの連携について意見交換を行い、オリンピック・パラリンピック文化 プログラム推進に向けた連携強化について検討することとした。
資料
政府関係機関の地方移転に関する要望について
神奈川県、横浜市、川崎市、相模原市では超高齢社会を乗り越え、神奈川から経 済のエンジンを回していくという明確なコンセプトのもと、政府関係機関を含む最 先端技術等の集積を進め、3つの特区を最大限に活用しながら、未病産業やロボッ ト産業など成長産業の創出やライフイノベーションの推進に取り組んできたところ である。
こうした中、政府は、東京圏以外の 43 道府県から地方創生に資すると考え られる政府関係機関の地方移転に係る提案募集を行い、その結果、神奈川県に おいては、横浜市、川崎市、相模原市及び横須賀市に立地する8つの政府関係 機関及び川崎市に移転予定の国立医薬品食品衛生研究所について、25 の府県か ら移転の提案があった。
地方創生を推進することにより、人口減少社会に歯止めをかけ、活力ある社 会を維持していくことは重要であるが、現在、神奈川県及び4市は、一丸とな って成長戦略の具体策を進めているところであり、仮にこれらの機関の移転が 現実のものとなれば、県内の経済のエンジンは大きな歯車を失うこととなるば かりでなく、成長戦略そのものを国自ら失速させることとなる。
政府関係機関の移転の検討にあたっては、意欲ある自治体の意欲を削ぐことなく、 また都市と地方が持つ強みをそれぞれ最大限発揮することが我が国全体の活性化に つながるとの視点に立ち、これまでの誘致の経緯、県及び市の政策との連携による 効果、現地域にあることの経済波及効果等を十分勘案していただくよう強く要望す る。
平成 27 年 月 日
内 閣 総 理 大 臣 安倍 晋三 様 内 閣 官 房 長 官 菅 義偉 様 地方創生担当大臣 石破 茂 様
神奈川県知事 黒岩 祐治 横 浜 市 長 林 文子 川 崎 市 長 福田 紀彦 相 模 原 市 長 加山 俊夫
本県に所在する政府関係機関の各府県からの提案状況(平成27年10月8日現在)
機 関 名(所在地) 提案道府県名
愛知県 岡山県 高知県 福岡県 秋田県 岐阜県 青森県 静岡県 兵庫県 島根県 香川県 高知県 沖縄県 4
防衛大学校
(横須賀市)
広島県 岩手県 静岡県 三重県 福井県 宮城県 山口県 高知県 熊本県 島根県 福島県 茨城県 山梨県 和歌山県
京都府 香川県 兵庫県 島根県 岡山県 福岡県
8機関 24府県
【参考】今後、本県に所在する政府関係機関の各県からの提案状況
1
国立医薬品食品衛生研究所
(東京都世田谷区)
富山県 2
国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構
(相模原市)
7
国立研究開発法人 情報通信研究機構
(横須賀市)
8
独立行政法人 国立特別支援教育総合研究所
(横須賀市) 1
国立研究開発法人 理化学研究所
(横浜市)
3
国立研究開発法人 海洋研究開発機構
(横浜市、横須賀市)
6
国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構
(川崎市)
国立研究開発法人 水産総合研究センター
(横浜市) 5
理化学研究所横浜事業所の地方移転に係る意見について
神奈川県及び横浜市は、平成12年、京浜臨海部におけるバイオ研究開発拠点の整備や 県内・市内関連企業の集積を目指し、土地を無償提供する形で国立研究開発法人理化学 研究所の横浜事業所を開設していただきました。
以来、同事業所は、大学・研究機関やライフサイエンス等関連企業が集積している神 奈川県・横浜市において、産業・科学技術の振興に多大な貢献を果たしています。
また、神奈川県及び横浜市は同事業所との連携の下、多くの施策を実施させていただ いておりますので、神奈川県・横浜市の施策の遂行さらには地域の発展に、同事業所は 欠くことのできない存在となっています。
こうした中、地方創生に係る政府機関の地方移転に関連し、同事業所を他地域へ誘致 したいという提案書が国に提出されました。仮に同事業所の移転が現実のものとなれば、
「京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区」を形成している神奈川県、横浜 市さらには川崎市の発展に大きな打撃となることと大変危惧しているところです。
こうしたことから、同事業所には、現在の横浜市において引き続き事業展開を図って いたただきたいと考えています。
<効果を挙げていただいている事項等>
1 県内・市内の企業・大学・研究機関における研究開発
同事業所は、「京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区」における事業 をはじめ様々な県内・市内の企業・大学・研究機関との共同研究を恒常的に行ってお り、ライフイノベーション推進のための重要な連携機関として不可欠な存在になって います。
2 県試験研究機関等との共同研究開発
神奈川県との研究協力協定を締結し、県試験研究機関等と地域資源を活用した活発 な共同研究を進めており、県民へのいち早い成果の還元をめざした取組みに大きく貢 献していただいています。
3 横浜市立大学連携大学院との連携事業
誘致の際の合意に基づき整備した「横浜市立大学連携大学院」と同事業所との間で、 学生が横浜事業所で最先端の研究を行い学位を取得するなど教育・研究活動での密接 な連携や施設の共同利用が行われており、ライフサイエンス分野における人材養成、 研究開発の促進に重要な役割を果たしていただいています。
4 産業集積
横浜市は、同事業所の立地を核に、京浜臨海部「末広地区」をライフイノベーショ ンの拠点として、「横浜新技術創造館」や同事業所の増床ニーズにも応える「横浜バ イオ産業センター」等を整備し、今日までに末広地区には、ライフサイエンス関連企
業約30社をはじめ、県内の理研ベンチャー7社のうち5社が立地しています。また、 同事業所との連携を求めて市内に拠点を構える企業も多くあり、同事業所はライフサ イエンス関連産業集積に重要な役割を果たしていただいています。
5 教育・科学技術理解増進活動
「横浜サイエンスフロンティア高校」との連携・協働による将来を担う人材育成や、 県民・市民を対象にした科学技術に関する理解増進活動に大きく貢献していただいて います。
6 その他
・神奈川県と横浜市は、5.1ha の土地を無償提供するほか、横浜市は、誘致の際の合 意に基づき同事業所を核として横浜市立大学連携大学院のほか、「横浜新技術創造館」 など研究開発施設を整備し、研究開発拠点の形成に取り組んできました。
・同事業所には、おおよそ800人の常勤の研究者・技術者ほか、研究活動を支援する 安全管理や事務を担う多くの職員が就業されており、移転により関係する県民・市民 の雇用に影響が出ると見込まれます。
宇宙航空研究開発機構相模原キャンパスの地方移転に係る意見について
宇宙航空研究開発機構相模原キャンパスは、平成元年に旧宇宙科学研究所の中核部と して、相模原市の米軍キャンプ淵野辺跡地に、当時の「三分割有償処分方式」(跡地処 分方針)に基づき国の責任において、設置されました。
以来、同機関は、県内及び相模原市内における科学技術の振興に多大な貢献をいただ いており、地域の発展の観点からも、神奈川県及び相模原市に欠くことのできない存在 となっています。特に、相模原市では地域の特色づくり、教育、防災などに関する施策 において、極めて重要な機関として位置づけており、「はやぶさ」事業に代表される貴 機関の業績、存在そのものが市民の誇りとなっているところであります。
こうした中、地方創生に係る政府機関の地方移転に関連し、秋田県及び岐阜県から施 設誘致の提案書が国へ提出されました。同機関の移転が現実のものとなれば、神奈川県 及び相模原市の発展に大きな打撃となることと大変危惧しているところです。
こうしたことから、同機関には、現在の相模原市において引き続き事業展開を図って いただきたいと考えています。
<県・市との連携により効果を挙げていただいている事項等> 1 県内・市内の企業・大学・研究機関における研究開発
同機関は、さがみ縦貫道路沿線地域等(相模原市、平塚市、藤沢市、茅ヶ崎市、厚 木市、大和市、伊勢原市、海老名市、座間市、綾瀬市、寒川町及び愛川町)で取り組 んでいる「さがみロボット産業特区」における事業の重要な実施主体となっているほ か、相模原市に集積した宇宙関連中小企業との共同研究を行われております。さらに、 同機関との連携を目指し、企業の「宇宙科学研究会」も活動しているなど、宇宙航空 分野における重要な連携機関として不可欠な存在になっています。
2 産業集積及び成長産業の振興
相模原市では企業誘致制度「さがみはら産業集積促進方策」の中で、宇宙航空関連 産業を「リーディング産業」に位置づけ、立地企業への奨励措置を強化するなど、同 機関を中心とした宇宙航空関連産業の集積に積極的に取り組んでいます。
また、相模原市を含め県内には、高度な技術を持つ企業が多数立地しており、同機 関との連携を求めて相模原市内に企業が進出するなど、同機関は宇宙航空関連産業の 集積に重要な役割を果たしていただいています。
3 まちづくり
相模原市では、シティセールス戦略の「重要戦略」として、「はやぶさの故郷」や
「宇宙」をテーマとしたまちづくりを積極的に進めており、同機関と市が一体となっ た様々な地域活性化事業の展開や、自治会・商店街・大学等での「はやぶさ」等をテ ーマとした商品開発など、同機関は協働のまちづくりや地域活性化に大きく貢献して いただいています。
4 文化・生涯学習の振興
同機関と相模原市、東京国立近代美術館の三者により協定を締結し、施設の相互利 用や広報活動、文化活動等について連携強化を図っています。市立博物館では、生涯 学習の振興のため宇宙教育普及事業を推進しており、同機関は文化・生涯学習の振興 に不可欠な連携機関となっていただいています。
5 教育・科学技術理解増進活動
同機関には、相模原市立中学校の技術・家庭科「技術分野」のプログラミング授業 に参画していただいているほか、神奈川県青少年科学体験活動推進協議会へ参加して いただき各種事業を実施するなど、県民・市民を対象にした科学技術に関する理解増 進活動に大きく貢献していただいています。
6 その他
・ 宇宙航空研究開発機構の施設が所在する6市町(北海道大樹町、秋田県能代市、 岩手県大船渡市、長野県佐久市、鹿児島県肝付町及び相模原市)は、昭和 62 年に
「銀河連邦」を設立し、これまで約 30 年間、様々な交流事業を通じて同機関には 地域の活性化に大いに貢献していただいていますので、同機関が移転することとな れば、東日本大震災被災地への支援活動・復興支援の一翼も担っている銀河連邦の 枠組みを根底から揺るがすことになります。
・ 同機関には、常勤の研究者・技術者ほか、研究活動を支援する安全管理や事務を 担う、おおよそ500人の職員が就業されており、移転により関係する県民・市民 の雇用に影響が出ると見込まれます。
海洋研究開発機構本部及び横浜研究所の地方移転に係る意見について
海洋研究開発機構本部及び横浜研究所は、海洋科学技術の水準の向上を図るとともに、 学術研究の発展に資することを目的として、昭和47年に横須賀市に本部が、平成 14年 に横浜市(神奈川県工業試験場跡地)に横浜研究所が設置されました。
以来、同機関は、県内、横浜市及び横須賀市内における科学技術の振興に多大な貢献 をいただいており、地域の発展の観点からも、神奈川県、横浜市及び横須賀市に欠くこ とのできない存在となっています。
こうした中、地方創生に係る政府機関の地方移転に関連し、青森県、静岡県など7県 から誘致したいとの提案書が国へ提出されました。
同機関の移転が現実のものとなれば、神奈川県、横浜市及び横須賀市の発展に大きな 打撃となることと大変危惧しているところです。
こうしたことから、同機関には、現在の横須賀市及び横浜市において引き続き事業展 開を図っていただきたいと考えています。
<県・市との連携により効果を挙げていただいている事項等> 1 県内の企業・大学・研究機関における研究開発
同機関は、連携大学院協定を締結している横浜市立大学や横浜国立大学との間で、 相互協力関係を築いており、両大学をはじめ、県立生命の星・地球博物館や県内の企 業・大学・研究機関との共同研究を恒常的に行うなど、科学技術振興のための重要な 連携機関として不可欠な存在になっています。
2 産業集積・地域活性化
横須賀市では、同機関が立地する追浜地域を拠点市街地に位置づけており、当該地 域をはじめ、同機関と関連した研究機関や企業の集積がなされるなど、地域活性化に 貢献していただいているほか、現在、海洋技術や海洋産業の集積など、海を活かした 地域活性化策の検討にも、同機関に参画していただいています。
また、同機関が海洋探査技術の研究開発を世界に先駆けて進めていることは、横須 賀市民にとって誇りであり、「国際海の手文化都市」を都市像とする横須賀市の発展 にも、今後とも多大なる貢献をいただけることと考えています。
3 教育・科学技術理解増進活動
横浜市立大学、横浜国立大学及び横浜サイエンスフロンティア高校との連携・協働 による講師の派遣や学生・生徒の受入れなど将来を担う人材育成や、小学校から大学 に至るまでのアウトリーチ活動など、教育や若手人材の育成について重要な役割を果 たしていただいています。
また、毎年実施している施設一般公開、横須賀市の生涯学習センター等での科学講 座の実施や、神奈川県青少年科学体験活動推進協議会への参加による各種事業の実施 など県民・市民を対象にした科学技術に関する理解増進活動に大きく貢献していただ いています。
4 海洋に関する産官学の連携推進
横浜市では、海洋基本法の理念及び海洋基本計画の具現化を図るため、全国に先駆 けて横浜を海洋都市と位置付け、「海洋」に関し様々な分野で横断的に取り組んでい くこととしています。その中で産官学による「海洋都市横浜うみ協議会」を発足させ ましたが、同機関は、まさにこの協議会の活動を牽引する研究機関として主要な構成 団体であります。
協議会の活動としては海洋産業の振興を図ることを位置づけており、同機関には、 研究成果や技術開発に関する知見を、シーズとして産業へ供給する役割が期待されて います。このように、日本を代表する研究機関である同機関が、協議会の枠組みを利 用し活動していただくことは、協議会活動の意義の向上や横浜市の施策に大きく寄与 するのみならず、海洋立国を目指す国の施策の方向性にも合致するものと考えていま す。
5 その他
本部及び横浜研究所には、常勤の研究者・技術者ほか、研究活動を支援する安全管 理や事務を担う、おおよそ 1,000 人の職員が就業されており、移転により関係する県 民・市民の雇用に影響が出ると見込まれます。
防衛大学校の地方移転に係る意見について
防衛大学校は、前身の保安大学校が昭和 27 年(1952 年)に横須賀市久里浜に設置さ れて以降、半世紀以上の長きにわたり横須賀市内において、陸・海・空各自衛隊の幹部 候補生の教育訓練および研究を行われてきました。
以来、同校は次のように、県民・市民に根付いた存在として、さまざまな貢献をいた だいており、神奈川県及び横須賀市に欠くことのできない存在となっています。
こうした中、地方創生に係る政府機関の地方移転に関連し、広島県から同校を誘致し たいとの提案書が国へ提出されました。
横須賀市は、平成 26 年1月に発表された総務省の「住民基本台帳人口報告」で、平 成 25 年の社会減が、全国の市町村で最も多いという事実が明らかになり、中小企業関 連では需要の低迷と競争の激化等、多くの課題を抱えています。
同校の移転が現実のものとなれば、神奈川県及び横須賀市の発展に大きな打撃となる ことと大変危惧しているところです。
こうしたことから、同校には、現在の横須賀市において引き続き教育・研究の推進を 図っていただきたいと考えています。
1 地元ゆかりの「大学」としての市民への定着
同校は、昭和 27年(1952 年)に前身の保安大学校が横須賀市久里浜に設置されて 以降、半世紀以上の長きにわたり、市内に立地されてきました。
日本各地には、それぞれ地元ゆかりの大学が存在するように、横須賀市民にとって 同校は、「防衛省の訓練機関」という特殊なものではなく、地元ゆかりの「大学」と して、市民に定着し、親しまれています。
制服姿の学生がまちを歩く光景は、横須賀独特の風景を作り、凛々しく礼儀正しい 学生たちの姿を市民は誇りに感じるとともに、同校が地域の大切な資産であることを 認識しています。
また、例年開催されている開校記念祭は、学生たちの日々の訓練の成果を、市民が 目の当たりにする絶好の機会であり、多くの市民が心待ちにしているとともに、同校 に対する市民の理解・愛着をより深めることにつながっています。
2 地域経済・雇用等への影響
同校の学生数は約2,000名、教員・職員等の方々を含めた学校関係者は3,000名近 くにのぼります。
横須賀市に深く根付いている同校関係者の方々の消費活動による経済効果や雇用へ の影響は多大であるとともに、特に学生など若い世代の存在は、まちなかに大きな賑 わいをもたらします。
地域経済の活性化・中心市街地の再生は、横須賀市の最重要施策の1つであり、同 校が移転された場合、地元経済の停滞が危惧されます。
3 その他、貢献いただいている事項の例
(1) 各種講演会等による市民等への啓発活動
横須賀市や、市生涯学習財団、市産業振興財団等が開催する講演会・セミナー等 においては、同校の教授に講師をお引き受けいただき、防災・科学技術・エネルギ ー・外交・安全保障など、幅広いテーマで市民等に向けた講座を開催し、市民の知 識向上・理解促進に大いに貢献いただいています。
(2) 基地関係受注企業への影響
横須賀市には、同校をはじめ、防衛施設や米海軍に関連する施設が数多く立地し ていると同時に、それら機関を重要な取引先としている企業が数多く存在していま す。
同校が移転した場合には、市内の多くの企業活動に影響を及ぼし、市内経済の停 滞が危惧されます。
(3) 横須賀市の国民保護の取組みへの影響について
横須賀市では、武力攻撃を受けた場合や大規模テロが発生した場合に、国民の生 活や経済に与える影響を最小にするための「国民保護計画」を策定しています。ま た、同計画の実効性の検証及び関係機関との連携強化を図るため、神奈川県も参加 し、毎年「国民保護訓練」を実施し、対処能力の向上に努めているところです。
同訓練は、同校の教授に全体監修をお願いしているとともに、関連機関としても ご参加いただいています。国民保護の取組みには、同校の知見は欠かせません。
水産総合研究センターの地方移転に係る意見について
東京一極集中是正のため、多極分散型国土形成促進法に基づいて、業務核都市である 横浜市が誘致に力を入れた結果、中央水産研究所が平成5年に横浜市へ移転されました。 また、平成 13 年には、全国の水産研究所等を統合した水産総合研究センターが誕生し、 業務核都市の拠点の一つであるみなとみらい地区に本部が設置されました。神奈川県・ 横浜市に総合的な水産研究拠点が誕生したことは、神奈川県の水産行政や水産研究、横 浜市の海洋施策の推進にとって、大変心強いものであります。
同センターの県内研究所である中央水産研究所や開発調査センターは、次のとおり、 これまでも多くのご協力と地域貢献をいただいた実績がありますが、現在も神奈川県と 共同で取り組んでいる研究課題や、今後の共同研究に向けて検討を行っている課題もあ り、神奈川県の水産振興に対するご支援への期待は、大変大きなものがあります。
また、横浜市では、海洋基本法の理念及び海洋基本計画の具現化を図るため、全国に 先駆けて横浜を海洋都市と位置付け、「海洋」に関し様々な分野で横断的に取り組んで いくこととしています。その中で産官学による「海洋都市横浜うみ協議会」を発足させ ましたが、同センターは、まさにこの協議会の活動をけん引する主要な構成団体であり ます。協議会の活動として、海洋に関する様々な分野の団体・企業が連携し、国民に対 して海を知る機会を増やしていくなど、海洋に関する活動情報の発信力を高めていくこ とを位置付けており、日本を代表する研究機関である同センターが、協議会の枠組みを 利用しその活動情報を発信することは、協議会活動の意義の向上や横浜市の施策に大き く寄与するのみならず、海洋立国を目指す国の施策の方向性にも合致するものと考えま す。
こうした中、地方創生に係る政府関係機関の地方移転に関し、幾つかの県から同セン ターの本部・中央水産研究所・開発調査センターを誘致したいとの提案書が国に提出さ れました。仮に移転が現実のものとなれば、神奈川県・横浜市の水産振興、海洋施策推 進における大きな打撃となり、神奈川県の水産研究拠点の空洞化につながるのではない かと大変危惧しております。
こうしたことから、同センターには、現在の機能を分散することなく、引き続き現在 の横浜市において事業展開を図っていただきたいと考えています。
<神奈川県の水産研究や漁業現場で貢献いただいている事項>
○中央水産研究所
・ ウマヅラハギの蒲鉾利用やクロカジキの加工に関する指導、カタクチイワシの フィレ加工機の開発(県内水産関係企業導入)など、利用加工部門における研究 指導や機器開発。
・ アブラボウズやヌタウナギの利用に関して、県内漁業者からの相談に対する対 応。
・ 小型底びき網漁業における資源管理ツールボックスの利用や栽培漁業の効果に
おける産業連関表の活用等に対する指導、助言。
・ 東京湾のホタテガイ養殖の試みに対する協力。
○開発調査センター
・ 日本鰹鮪魚市場株式会社(三崎)と、マグロ等の非破壊検査による品質評価に かかる共同研究の実施。
<今後連携強化を期待する事項>
神奈川県水産技術センターは、低・未利用資源の活用など利用加工研究に対して多 くの要望があることや、経営経済部門の研究基盤がないことから、特に利用加工、経 営経済部門で、中央水産研究所及び開発調査センターとの連携強化を進めたいと考え ております。これら部門の移転が行われた場合、神奈川県の水産研究にとって大きな 打撃となることは避けられません。
また、中央水産研究所は、伊豆諸島海域に産卵場を有するマサバ資源の研究をはじ め、資源研究の分野でも関東各都県との強固な連携を図ってこられましたが、「資源 動向調査対象種」から「資源評価対象種」への移行が検討されているキンメダイにつ いては、今後資源研究の充実が求められ、中心的な役割を果たしてきた中央水産研究 所と神奈川県を含む関係都県との更なる連携強化が必要になるものと考えております。
<現在予定または検討中の共同研究課題>
・ 東京湾や相模湾で獲れるえい・さめ類の魚肉特性の研究と製品開発
・ 大根やキャベツの残さや、柑橘類の皮を餌として用いるムラサキウニの養殖試験
・ 近赤外線を用いた画像解析技術を用いた生シラスの品質評価の開発
・ 遠洋漁業で混獲されるシマガツオ等の利用を図るための、新たな販路の開拓に係 る研究
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構の地方移転に係る意見について
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構は、エネルギー使用の合理化 に繋がる技術ならびに鉱工業の技術の民活企業等における研究開発・活用を促進し、も って内外の経済及び産業を促進することを目指し昭和55年に設立され、平成15年に独 立行政法人に改組されました。
業務核都市基本構想に基づき、平成 16 年に川崎市に移転されて以来、県内及び川崎 市内におけるエネルギー技術及び産業技術の発展を通じた経済及び産業の振興に多大な 貢献をいただいており、神奈川県及び川崎市にとっては欠くことのできない存在となっ ています。
また、神奈川県では「東京圏国家戦略特区」、「さがみロボット産業特区」、「京浜 臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区」の3つの特区指定を受けており、この ことは同機構にとっても、研究開発の成果の確保・向上に資しているものと考えている ところです。
さらに、同機構の政策対象である企業や研究機関、大学等の集積がある首都圏に位置 することで拠点性が確保され、かつ、交通利便性の高さから国内・海外の企業や研究機 関、大学等からの来訪や、各地への出張に際し、時間的、費用的な効率も高いものと考 えています。
仮に同機構が地方に移転した場合、県内の企業や大学と同機構との関係が希薄になり、 中長期的にみれば県内の産業や経済にマイナスの影響を及ぼすこととなるのみならず、 日本全国の同機構の関係者にとっても時間とコストの負担が増大すると考えられます。
そもそも同機構は、政府関係機関の地方移転に係る提案募集要項が対象とした東京圏 の研究機関・研修所等のリストには含まれておりません。
こうしたことから、同機構には、現在の川崎市において引き続き事業展開を図ってい ただきたいと考えています。
情報通信研究機構ワイヤレスネットワーク研究所の地方移転に係る意見について
情報通信研究機構ワイヤレスネットワーク研究所は、無線通信の国際的研究開発拠点 を目指す、横須賀リサーチパーク(YRP)での産学官連携の中核的役割を担うこと、 また、国際標準になり得るようなユーザ指向の戦略的研究開発を国際的な視点から行う こと、さらに、欧米との競争・協調のため、アジア太平洋地域の研究開発拠点、人材育 成拠点を目指すことを基本方針として、平成10年に設置されました。
以来、同機関は、県内、横須賀市内における、移動環境、災害等の非常時、有線によ るアクセスが困難な領域等で、周波数資源やエネルギー資源を有効利用しつつ、人やモ ノが柔軟且つ確実に繋がるワイヤレスネットワークの研究開発の振興に多大な貢献をい ただいており、地域の発展の観点からも、神奈川県及び横須賀市に欠くことのできない 存在となっています。
こうした中、地方創生に係る政府機関の地方移転に関連し、京都府、香川県から誘致 したいと提案書が国へ提出されました。
横須賀市は、平成 26 年1月に発表された総務省の「住民基本台帳人口報告」で、平 成 25 年の社会減が、全国の市町村で最も多いという事実が明らかになり、中小企業関 連では需要の低迷と競争の激化等、多くの課題を抱えています。
同機関の移転が現実のものとなれば、神奈川県、横須賀市の発展に大きな打撃となる ことと大変危惧しているところです。
こうしたことから、同機関には、現在の横須賀市において引き続き事業展開を図って いただきたいと考えています。
<県・市との連携により効果を挙げていただいている事項等> 1 市内の企業・大学と連携した研究開発
第3世代、第4世代携帯電話の開発においては、無線関連の研究機関が集積したY RPが大きな役割を果たしてきました。今年度から本格化する第5世代携帯電話の開 発においても、YRP内の各大学やNTTドコモ、情報通信研究機構が連携して大き な役割を果たすことが期待されています。情報通信研究機構が移転するとこの集積の 効果が見込めず、これまで築いてきた日本の強みを失うことになります。
2 研究成果の普及・利用及びその技術を活用した事業開発促進
情報通信研究機構ワイヤレスネットワーク研究所が開発したワイヤレス・スマート ユーティリティ・ネットワーク(Wi-SUN)の普及においては、開発者の情報通 信研究機構及び情報通信研究機構を中心としたWi-SUNアライアンスと、その普 及啓発を目的にYRPに設立された、ワイヤレススマートユーティリティ利用促進協 議会(WSN協議会)が相互に連携することによって大きな成果を挙げてきました。 情報通信研究機構の移転により緊密な連携が取りづらくなり、Wi-SUNの普及展 開も大幅に遅れる懸念があります。また、Wi-SUN以外の情報通信研究機構研究 成果についてもYRP集積企業との相乗効果で多大な貢献をもたらしています。
3 研究所関係者の協力
研究所長には、YRP研究開発推進協会幹事会の代表幹事、ブロードバンドワイヤ レスフォーラム(BWF)テストベッド運用分科会長、WSN協議会運営委員、ディ ペ ン ダ ブ ル 研 究室 長に は 、 B W F の課 題検 討 W G リ ー ダー 、企 画 室 長 に は ワイ ヤレ ス・テクノロジー・パーク(WTP)企画委員を務めて頂くなど、情報通信研究機構 関係者にはYRPの様々な役職に就任してもらっており、各々余人をもって変えがた い大きな働きをして頂いています。
国立特別支援教育総合研究所の地方移転に係る意見について
国立特別支援教育総合研究所は、障害のある子どもの教育の充実・発展に寄与するた め、昭和46年に当時の文部省直轄の研究所として、横須賀市に設置されました。
以来、同研究所は、神奈川県内において、障害のある子どもの教育に関する研究活動 の振興に多大な貢献をいただいており、特別支援教育の発展だけでなく、今後のインク ルーシブ教育の推進のため、神奈川県に欠くことのできない存在となっています。
こうした中、地方創生に係る政府機関の地方移転に関連し、兵庫県をはじめ、島根県、 岡山県、福岡県から国に対して誘致したいとの提案書が提出されました。
横須賀市は、平成 26 年1月に発表された総務省の「住民基本台帳人口報告」で、平 成 25 年の社会減が、全国の市町村で最も多いという事実が明らかになり、中小企業関 連では需要の低迷と競争の激化等、多くの課題を抱えています。
同研究所の移転が現実のものとなれば、神奈川県の特別支援教育の発展にも大きな打 撃となることと大変危惧しているところです。
こうしたことから、同研究所には、現在の横須賀市において引き続き事業展開を図っ ていただきたいと考えています。
<連携により効果を挙げていただいている事項等> 1 専門研修の実施
2 寄宿舎指導実践指導者研究協議会 3 交流及び共同学習推進指導者研究協議会 4 発達障害教育指導者研究協議会
5 就学相談・支援担当者研究協議会 6 研究課題に係る研究協力
7 横須賀市支援教育推進委員会 8 横須賀市相談支援チーム連絡会 等
国立医薬品食品衛生研究所の殿町地区への移転について
国 立 医 薬 品 食 品 衛 生 研 究 所 研 究 所 が 移 転 を 予 定 す る 川 崎 市 川 崎 区 殿 町 地 区
(キングスカイフロント)は、京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合 特区や東京圏の国家戦略特区の区域として、我が国の国際競争力強化に向けて、 羽田空港エリアと連携した一体的な成長戦略拠点の形成に取り組んでおり、ラ イフサイエンス分野を中心とした先端的な企業や研究機関の進出が進んでおり ます。
とりわけ、神奈川県ライフイノベーションセンター(仮称)やナノ医療イノ ベーションセンター(iCONM)、CYBERDYNE株式会社、ペプチド リーム株式会社などの殿町地区(キングスカイフロント)に進出する先端的な 企業や研究機関は、世界に先駆けて革新的な医薬品等の研究開発を行うもので あり、有効性や安全性に関する評価を行っている同研究所との緊密な連携、協 働した事業の実施を予定しています。
神奈川県及び川崎市といたしましては、薬品部を含めた同研究所の一体的な 移転がこうした先端的な企業や研究機関との効果的な連携に繋がり、革新的な 医薬品等の創生、ひいては我が国の国際競争力の強化に資するものと期待して おります。
また、同研究所の用地の一部取得にあたっては、総合特区の財政上の特例措 置を活用したところでありますが、こうした支援は先端医療分野における新た な評価・解析手法等の基準を殿町地区から世界に先駆けて確立することへの期 待によるものです。
こうしたことから、同研究所には、薬品部を含めた殿町地区への一体的な移 転を予定通り進めていただきたいと考えています。